間違いだらけの飼育書(ショップ)

リーフスティングレイを初めて熱帯魚ショップで見たのは、今からおよそ十数年前・・・

まだ高校生の時でした。

それまではグッピーやネオンテトラなどの飼育をしていましたが、古代魚と呼ばれる魚たちに興味を持ち、一人で熱帯魚ショップ巡りをすることが多くなりました。

ある都内のショップでリーフスティングレイを見たとき、とても綺麗なエイだなぁと思い、海水魚飼育(リーフスティングレイを飼育するため)を始めました。

そして、当時はインターネットも今ほど普及していませんでしたので、飼育情報は熱帯魚雑誌、ショップ店員、図鑑などから得るしかありません。

まずはリーフスティングレイを扱うショップで、餌の種類を尋ねます。

私 『リーフスティングレイって何を食べるのでしょうか?又はここでは何を食べていますか?』

店 『クリル食べてますよ』

私 『本当に食べてますか?』

店 『次の日には無くなってるんで食べてますよ』

※聞こえていないフリをされてどこかへ逃げられた事もあります(爆)

 

すべてのショップで同じ答えが返ってきました。

食べてもいないのに(食べたところを確認もしていないのに)食べてますと言い切るところが凄いですよね・・・

 

こういうのを世間では「嘘つき」と言うのではないでしょうか?

 

しかし、都内のあるショップだけは答えが違いましたね。忘れちゃいましたけど、クリルですよ、とは言わなかった思い出があります。

 

こんなやり取りを数年続け、ある海水魚専門雑誌(今は廃刊)で、エイはイカ好きなる特集を見つけ、穴が開くほど読みました。特集といっても、1ページの半分だけです・・・残りはイカはエビ好きでした(笑)

それからはイカやゴカイなどを与えたりして、試行錯誤して現在に至ります。

 

図鑑や飼育書にはアサリを殻ごとバリバリ食べると書いてあったりしますが、執筆の方は見たことあるのかいな?

私は1度たりとも殻ごとアサリを噛み砕くリーフスティングレイを観察したことがありません。アサリの殻を噛んだりするところは見たことありますが、殻ごとバリバリ食べて中身を食べるエイはトビエイだけでしたね。

思い込み?で書くのはやめてほしいと思います。

最近の図鑑や飼育書、ネット情報は見ていないので、改善されているかもしれませんが、基本的にリーフスティングレイその他海産軟骨魚類の飼育情報は非常に不足していると思われます。

 

自分のHPで公開している情報が絶対に正しいとは言いませんが、17年間リーフスティングレイを飼育してきて、想像して書いていることはありません。

自分が経験したこと、考察して失敗したこと、これから試そうと思っていることを書いてるつもりです。

 

これからリーフスティングレイを飼育してみようと思っている方、現在リーフスティングレイを飼育している方の参考に少しでもなれば良いなと思います。

 

追記(よく見るクリルの餌付け方について)

今までアクア雑誌にてクリルを与えるときに、クリルに水分を含ませて根気よく口元に運び餌付けましょう的な事が書いてありました。

私も何度も挑戦しました。

すると、口の中にクリルを入れてくれる個体が現れます。

しかし・・・

飲み込むまでにはいきません。

見たこともありません。

(1年半から2年過ぎ、人工飼料も食べるようになった個体だと、クリルを入れただけでも食べるようになります。)

 

クリルに餌付けをすることに力を注ぐなら、生餌に餌付けることに力を注ぎましょう♪

クリルを食べなくても健康に育ちますから。

クリルに最初から餌付かせようなんて時間の無駄です。

スーパーで手に入る食べ物で育てる方が楽ちんですよ。

 

世の中に海水魚の餌になりうるものがクリルしかないのであればクリルに餌付けなければなりませんが、スーパーに売っているムキエビ、アジなどの鮮魚が十分に餌になりうるので、クリルに餌付かせる努力は無駄な努力だと思います。

 

※決してクリルが悪い餌だと言っているわけではございません。

当方も他の熱帯魚にはよく使用している餌の一つです。